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自転車の褌! [自転車屋雑記帳]

久々にお仕事雑記。

本日の患者様:メーカー不明のクロスバイク
症状:タイヤを細くしたら、やたらパンクするんです!

話を聞いてみると、持ち主様は自分でタイヤ、チューブの交換を行ったとの事。以前はパンクする事はあまり多くなかったけど、走りを軽くしたいと細めのタイヤに変えた後、パンクの回数が多くなって困っている。細いタイヤは、空気圧の管理がシビアと聞いて、空気はマメに入れていた。以前と走っている所が変わったわけではないので、細くしたらパンクしやすくなるのか?という疑問をお持ちのようだ。

確かに細いタイヤをはかせると、パンクのリスクは上がるというのが定説。でも、これは何か他に原因があるんじゃないか。細いタイヤの名誉の為にも、まずは状態を見せて貰おう。

リム幅から考えて、元々のタイヤは700×35cぐらいだったと推定。今、はいているのは28c。確かに細いけど、許容範囲ではないだろうか。タイヤ自体のトラブルではなさそう。

チューブの穴の方は...ごく最近、自分でパンク修理をしたそうなので、その跡はある。特に剥がれや張りミス等は無いようだけど、それ以外は...やっぱり有った。リム側の穴。

どうやら怪しいヤツの正体が見えてきた。べろんべろんに伸び切った...ふんどし!

自転車用語の「ふんどし」とは、リムテープの別名。もっとも、今はそんな呼び方は滅多に聞かない。でも上手い事言ったもんだと思う。キリリと締めないと、用を成さないのは人も自転車も一緒だ。

最初のうちはピタっとフィットしていたリムテープも、乗っているうちに伸びてしまう。そうなると、スポークの頭が直接チューブに当たったり、バリがチューブに刺さったりして、パンクの原因になることも。そして、この患者さんの着用していたリムテープは、シティ車に使われているものと同じ柔らかいゴムのもの。スポークを通す穴の所が、ぼっくりと凹んで穴が空いている。多分、タイヤの指定空気圧がわりと高めのものなので、チューブからの圧力に耐えきれなかったのだろう。

自転車メンテ本や解説サイト等色々あるけど、意外とこの「タイヤの指定空気圧を高いものに変えた場合、リムテープも高圧対応のものに交換しないとダメ」「リムテープの破損がパンクの原因になる事もある」って事は、抜けているものも多い。

自分でタイヤ変えたらパンク頻発するんですけど?というお悩みをお持ちの方、今一度、リムテープがキリリと締まって破損などないかどうか、確認してみては如何だろう?

持ち主様にはリムテープとチューブを交換して頂いた。その後、パンクでのご来店は無い様子。
細いタイヤの面目も保てたようで良かった。

改めて、心の褌もキリリと締め直さねば!!


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