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メカニックのスキンケアを真面目に考える [自転車屋雑記帳]

はぁ?スキンケア?オナゴの迷い事に耳を傾ける必要など無いわ!
と一喝されそうだけど、実は仕事をする上でとても大事なポイント。

屋外を走る自転車はどうしても泥や埃が付いてしまう。そして油や溶剤等もよく使う。
いつも手袋で保護できればいいけど、薄いゴム手袋はすぐ破れる。そして手袋を使えない作業も有る。
特に小さいサイズの手袋は希少なので、作業に使えそうなのがなかなか無い。
洗車やパンク調べ、手洗い、何度も水に触れる。

うわぁお。手荒れの要素満載じゃないの。
手荒れがひどくなると、マトモに仕事が出来なくなる。

荒れた肌は痒い。そして指の節々から血が滲む。
関節ごとに絆創膏を貼ったら、指が動きにくい。これじゃーいかんわ。

というわけで、荒らさない方法を考えてみた。

・その1 なるべく素手で作業しない

さっきも触れたけど、作業用手袋には小さいサイズが希少なのが非常に残念。
指先に余った部分があると、とても作業しにくい。
ドロドロになりそうな場合は、使い捨てゴム手袋を使用。但し、これも指が余っていると指の部分が絡まるので、Sサイズがあると良いんだけど、なかなか無い。

ホムセンで売っている、背抜きのグリップ手袋には小さいサイズがあった。
コレはなかなかいいかもしれない。ちょっと試してみよう。

・その2 洗浄剤を見直す

よく常備されている、スクラブの入った液体石鹸。確かに落ちはいいけど、情け容赦なく手の脂まで奪う。コレが手荒れの原因として大きいのではないか。

代替品は何かないかと使ってみたら、油汚れに〜ジョイを初めとする、台所洗剤が意外にいい。
しっかり馴染ませてから洗う。爪ブラシが有ればもっと落ちやすい。しかも低コスト。

しかし油系こってり汚れがこびりつくと流石にキビシイ。今の所、肌への影響と汚れ落ちを秤にかけると、メイク落とし用ディープクレンジングジェルが個人的良評価。業務用の500ml入りで¥1800だったかな。

確かに、落としにくい油汚れと肌への負担軽減という、両極端の要求(しかもユーザー数多い!)を研究してるだけに、なかなか優秀。ジェル状のぬるぬる感がさらっとなるまで馴染ませるのがポイント。オイルクレンジングは、馴染がイマイチな感があるけど、色々商品があるので試す価値はあるなぁ。

尚、オイルクレンジングシートが出先で役立つのは以前の記事で触れたとおり。騙されたと思ってやってみそ。

他にもバスタオイルという固形?粉末?の洗浄剤が良いと聞いた。探して試してみたい。

・その3 お手入れ

ガシガシ洗った手は脂気が抜けている。じゃあハンドクリーム塗ろうってことになるけど、その前に保湿化粧水を塗っておくと効果があるとか。スプレー容器に入れて身近に置いておくと使いやすいかも。

そして、ハンドクリームを塗るんだけど、意外にこれが曲者。
再び手を洗うとヌルヌルになってしまうものが多い。

塗ってから手を洗えるというコンセプトの物を探してみた。
近所に有ったのは、「業務用ハンドクリーム(¥1260)」「レナテの魔法(¥1990)」という2種類。
両方とも、お値段はそこそこ高いけど、そこは払うべき価値ありだと思う。

どちらも、さすがに塗って手を洗ってもヌルヌルにならない。
使いやすさはチューブタイプの業務用ハンドクリームの方が良いか。
レナテの魔法は、ジャータイプで固めなので塗るのが手間取る。
但し、朝と休憩後にしっかり馴染ませればいいので、そんな頻繁に塗り直しする必要は無いと思う。
保湿力は「レナテの魔法」の方が上だと思う。

ケアが効いたのか、多少はざらざらするけど、関節から血が滲み出すような荒れ方はしなくなった。

そして番外編。ワコーズの営業さんが下さった「ワコーズのハンドクリーム」
どうやら非売品らしい。

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さすが、手を洗うことを考慮しているせいか、手洗いを繰り返してもヌルヌルしない。
保湿力はそこそこ。商品としてケミカルコーナーに置いておけば案外ヒットするかもね。

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なにげに裏を見たら「ミネラルオイル」とな。アレとかコレと一緒?!(笑)

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秋の展示会小ネタほじほじ [自転車屋雑記帳]

この季節は毎週どこそこかの展示会がある。
自転車屋さんはお休みも忙しい。

そういや去年は最大集中日に台風直撃で、帰れなくなった自転車屋さんは臨時休業。日本各地のパンクした人が困るという事態に。。(笑)

ちなみに、重箱の隅をほじほじ級小ネタしかありません。悪しからず。

・オリジナル袋を用意するメーカーも多い。このデザインなかなかイイと思う、Jagwire。

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・ホースやワイヤーが取っ手の黄色と繋がってる

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・両面デザインが違うのも気が利いてるねー。

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・工具も色々と気が利いて面白い。ワイヤーリーマー付ワイヤーカッター。ほじほじするの何処だっけ?!な人にはイイかも。

・小技といえばコレ、1cm刻みでバラせるグリップ。バーエンドつける時に便利。

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・写真忘れたけど、MSCの組み替えで高さ変えられるコラムスペーサー面白い!!

・ご存知シマノさん。さすがスゴイ人の数。。
11s&NEW電デュラには常に人だかりが。。

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大胆不敵に展示品を握る。

・地味だけど、どんなもんか試したい衝動にかられる、お手軽チューブレス。専用シーラント注入が必要だそうだけど、「シーラント入れるとリムが腐ります(キリッ」のシマノさんが出すシーラントって当然、腐らないんだろーなー。どんなものか気になるけど現物はナシ。

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・何故か、横浜たそがれ。帰りそびれたので悔しいから夜景を眺めてやるぅ。どうでもいいがどこから入るのが近いんだ?!

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旅立つ君たちへ [自転車屋雑記帳]

あ、去年の記事の下書きが残ってた。東京タワー及び様々などさくさに紛れて、埋もれてしまったのだろう。
丁度いいから発掘してみた。


夏休みが始まると、やっぱり旅に出る人が多いのだろう。特に学生さんは。
時間はあるからツーリング一人旅とか。無謀とも思えるけど、ウラヤマシイとも思う。
オトナは時間が無い。それ以上に色々難しく考え過ぎてしまうのかもしれない。

でも、大丈夫か?って思う子も、ときどき居る。

空気入れて下さい、って、空気の入れ方も分からないのに北海道一週間ツーリング?
もしどこかでパンクしたって、そう簡単にお店が見つかるワケではない。
最寄りのコンビニまで30kmとか、ザラだから!!
(そもそも飛行機乗せる時に空気は抜くと思うんだけど。。)

このバッグのレインカバー下さい、って言われても、その手の物は取寄せオンリーだよ?
いつ必要?って聞いたら明日行くって。
ちょっと準備が唐突すぎないか?他の物、大丈夫か?

これに荷台付けて下さい、って、荷台つけたいならその華奢なカーボンロードって選択は無いから!!
どーしても付かないんですか?って、付けないよ!壊したらツーリングどころじゃ済まない。
これに乗りたいんだったら気合いで背負え!と言いたいのは山々。

まぁ、無謀なのも若さの特権かもしれない。
色々間違えてもきっと何とかなる、と思いたい。

無謀でもムチャでもムリヤリでも夢破れてもいいからさ、とにかく無事に帰っておいでよ。


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三種の神器 [自転車屋雑記帳]

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コレ、乗って一週間ぐらいで見事にサイドカットして(何やったんだろう)出先で貼り付けたガムテープ。
シーラント材で内側がビチョビチョなので、ちゃんと張り付いたかどうか分からないままチューブ入れたけど、相当強硬に張り付いていた。
ちなみにこの状態で半年程乗ってた。。

恐るべしガムテープ。ひょっとするとチューブレスでも使えたりして。余ったホイールがあれば実験しよーっと。

「もし現場に3つしか工具をもっていけないとしたら、何を入れますか?」って質問がツイッターで流れて来た。まさに三種の神器(笑)

そもそも、そういうシチュエーションにワタシが呼ばれる筈もないけど、この布ガムテープとアロンアルファと綺麗なウェスかなー。

皆様は何を持って行きますか?
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怖れを持って。 [自転車屋雑記帳]

冬場の自転車雑誌等は、メンテナンス記事が多くなるのかな?また、メンテナンス本も色々出ている。

自転車のメンテナンスに関心を持つ事自体は、とてもいい事だと思う。やってみたいと思う気持ちも、大事にしたいと思う。
でも安直に勧めていいのか、考えてしまうケースが多いので...

最近、ステム廻りを自分でいじってみました、という方が多々いらっしゃるのだけど。
ほぼ100%の確立で、まともに乗りつづけられる状態じゃ無い。

締付け不足、ガタ有り、締めすぎでハンドルまともに切れない、スペーサーが足りない、スペーサー全部引っこ抜いた(!)等等。

別にイジワルで言っているわけではない。
店として、この状態で乗り続けたら破損するもの、今すぐ直さないと危険なものは、自分でやったんならしょうがないよねー、放っておこう、で済む問題じゃないのよ。

ハンドルやブレーキ廻りは、もし何か突然トラブルが起こったら、大事故に直結するから慎重にやれ、何回でも確認しろってボスによく言われた。私達が、いい加減な仕事やお客さんの安全を軽視するような発言をした時は、情け容赦なくバケツや什器が飛んで来た。(余談:これがドラマなんかだと工具飛んで来るんだけど、自らの手となって使う大事な工具をブン投げたりはしません)
そのお陰か、幸い、今に至るまで整備不良でお客さんを大事故に巻き込んだ事は無い。

物騒な表現なので不快に思われるかもしれないが、何度となく言われた「お客さん殺すなよ」は決して脅しでもタチの悪いジョークでもない。ありえない事でもない。日常の些細な慢心の隣にある事、だから怖い。何度やっても、毎日やっても、人が乗るクルマだから怖いと思う。もし、その怖れが無くなって、ただの作業の繰り返しと思うようになったら、その人はもう自転車に触らないほうがいいと思う。

だから、単に玩具をいじるような感覚で、かなり慎重さを要求する作業を「簡単に出来る!」などと書かれているメンテ特集やメンテ本を見ると、怒りを覚える。一歩間違えたら死に直結するような作業は「簡単に」やっていい事じゃないだろう!

スペーサー全部抜いてしまった人曰く「本には戻すなんて書いてなかった」そうだ。メンテ本は当然、構造など分かった上で作業している人が書いたもので、そんな事は記載するまでもない当たり前の事なんだけど、「構造なんかさっぱり分からないけど、とにかくやってみたい人」は、当たり前の事すら理解しないで、いきなり作業してしまう傾向がある。メンテ本を出す側の方々は、そういう実態を知っているのだろうか?

よく「自己責任で」という言葉が安直に使われているけど、本当に自己の責任だけで全てが済むと思えるのか?もし整備不良が元で事故が起こってしまったら、売ったお店やメンテしたお店、製造元等に多少なりとも責任が及んでしまう可能性もあるし、なにより自分達が関わった自転車がだれかを傷つけたりするのは辛い。たとえお店に一切の責任が無いとしても。

そして、やってみたい人にお願い。あなたがバラそうとしているそれは、玩具でもフィギュアでも無くて車です。どんなヘタレでも50キロ位は簡単に出せる車です。些細なトラブルでも、死に直結する事故は起こり得ます。それを怖いと思って下さい。怖いと思えない人は止めて下さい。あと、自分でメンテする事は、決して安くあがるモノではないことも承知しておいて下さい。














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自転車の褌! [自転車屋雑記帳]

久々にお仕事雑記。

本日の患者様:メーカー不明のクロスバイク
症状:タイヤを細くしたら、やたらパンクするんです!

話を聞いてみると、持ち主様は自分でタイヤ、チューブの交換を行ったとの事。以前はパンクする事はあまり多くなかったけど、走りを軽くしたいと細めのタイヤに変えた後、パンクの回数が多くなって困っている。細いタイヤは、空気圧の管理がシビアと聞いて、空気はマメに入れていた。以前と走っている所が変わったわけではないので、細くしたらパンクしやすくなるのか?という疑問をお持ちのようだ。

確かに細いタイヤをはかせると、パンクのリスクは上がるというのが定説。でも、これは何か他に原因があるんじゃないか。細いタイヤの名誉の為にも、まずは状態を見せて貰おう。

リム幅から考えて、元々のタイヤは700×35cぐらいだったと推定。今、はいているのは28c。確かに細いけど、許容範囲ではないだろうか。タイヤ自体のトラブルではなさそう。

チューブの穴の方は...ごく最近、自分でパンク修理をしたそうなので、その跡はある。特に剥がれや張りミス等は無いようだけど、それ以外は...やっぱり有った。リム側の穴。

どうやら怪しいヤツの正体が見えてきた。べろんべろんに伸び切った...ふんどし!

自転車用語の「ふんどし」とは、リムテープの別名。もっとも、今はそんな呼び方は滅多に聞かない。でも上手い事言ったもんだと思う。キリリと締めないと、用を成さないのは人も自転車も一緒だ。

最初のうちはピタっとフィットしていたリムテープも、乗っているうちに伸びてしまう。そうなると、スポークの頭が直接チューブに当たったり、バリがチューブに刺さったりして、パンクの原因になることも。そして、この患者さんの着用していたリムテープは、シティ車に使われているものと同じ柔らかいゴムのもの。スポークを通す穴の所が、ぼっくりと凹んで穴が空いている。多分、タイヤの指定空気圧がわりと高めのものなので、チューブからの圧力に耐えきれなかったのだろう。

自転車メンテ本や解説サイト等色々あるけど、意外とこの「タイヤの指定空気圧を高いものに変えた場合、リムテープも高圧対応のものに交換しないとダメ」「リムテープの破損がパンクの原因になる事もある」って事は、抜けているものも多い。

自分でタイヤ変えたらパンク頻発するんですけど?というお悩みをお持ちの方、今一度、リムテープがキリリと締まって破損などないかどうか、確認してみては如何だろう?

持ち主様にはリムテープとチューブを交換して頂いた。その後、パンクでのご来店は無い様子。
細いタイヤの面目も保てたようで良かった。

改めて、心の褌もキリリと締め直さねば!!


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自転車屋目線で考える、知っておいて損はない事故の話・その2 [自転車屋雑記帳]

引き続き、保険会社の絡む事故(主に、車との事故)について気付いた事をつらつらと書き連ねてみる。

・自転車だって交通機関だ!

よくいらっしゃるのが、即日修理対応だと思い込んでくるお客様。たとえ些細なものであっても、保険会社が絡む事故であれば、支払いするのは基本的に保険会社。(もちろん、一時的に立て替える形にはなるが)見積もりを出して保険会社の承認を得ないうちは、修理を進める事が出来ない。それは自転車であっても同じ事。

故に、毎日の通勤通学で使うような場合は、代替手段を考えておく必要がある。店舗で代車を出してくれる場合もあるけど、手配が出来ない事も有り得る。また、自転車に乗れない程の怪我だったら、代わりに公共交通機関なり、車なりを使う必要も出て来るだろう。

自転車以外の処遇については分からないのだけど、こういう場合、代替手段の交通費は相手に請求出来るものなんだろうか?もし経験のある方がいらっしゃれば、是非教えて頂きたい。

・「詳しい事は分かりません」では損をする

学生さんの事故だと、保護者様だけがご来店される場合が結構多い。たとえ小さなお子様であっても、怪我などで動けない等の理由が無いなら、可能な限り事故に遭ったご本人同伴で来店された方がいい。

「事故に遭ったんです」といって保護者の方がこられた場合、詳しい状況をお伺いしても、よく分からない、と返答される事が結構多い。「何故そんな事を聞くのか、さっさと修理してくれ」と言われる事すらある。どのあたりにぶつかって、どちら側に倒れたのか。これは見積もりを出す上で、大事な情報。こういう状況は、ご本人しかなかなか説明できない。

店ではお客様からのお話を元に、損傷箇所をチェックする。直接、衝突したと思われる所は特に念入りに、また、転倒した時の下側になっている所は、特にグリップやペダル等、傷や歪みがひどい事が多い。

事故の状況が分からない場合、大きく損傷している所を中心に、状況を想像しながら見積もる事になる。大抵の場合はそれで見積もり可能だけど、他の部分に見落とし(特にキズなど)が発生する事もある。あと、損傷した小物や服を持ち帰っていて、見積もりに含められなかった事も。

もし、どうしても本人がご来店出来ない場合は、どんな風にぶつかってどちらに転んだのか等の詳細や、怪我の状態、服や小物に損傷は無かったか、等を詳しく聞いて来て頂くと助かる。

・写真は携帯カメラでもOK!

保険会社からは、見積もりの送付と共に、写真(全体、損傷の酷い箇所で2枚ぐらいの事が多い)を請求される事が殆ど。写真は店で撮影する事が多いが、損傷の様子が分かればOKなので、自分で撮影してプリントアウトした物でも良い。なるべくシンプルな背景だと様子が分かりやすい。どのあたりが損傷しているのか、説明を添えると親切。

・どこへ持って行けば良いのか

事故に遭った場合、購入した店が近くにあれば(またはいつも面倒を見てくれる店)そこへ持って行く事になると思う。でも購入した店が遠いとか、通販の場合はどうすれば良いのか。

言いにくい事だけど、自転車店の中には、自店購入以外(特に通販)のものに頑なな態度を取る店も少なくない。勿論、その理由にも分かる部分はあるんだけど、いまどきのカスタマーサービス感覚では、そりゃ違うだろう!と思う事の方が多い。

もし近隣の店で見積もって欲しい場合は、事前に受付可能か確認した方が良い。できれば同じメーカーを取り扱っている店の方が、補修部品等の手配がスムーズに入って来やすいのでお勧め。取扱店でない場合は、修理できない場合や、代替部品になってしまう事もあるので。

でも、誠意を持って引き受けてくれるお店なら、出来る限りの事はしてくれると思うので、それが一番だと思う。







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自転車屋目線で考える、知っておいて損は無い事故の話・その1 [自転車屋雑記帳]

ここの所、自転車の事故が増えつつあるようで、マスコミ等でも色々取り上げられている。勿論、遭わないに越した事は無いけど、どんなに気をつけていても、巻き込まれる事だって有る。

自転車店には「事故の保険見積もり」という仕事も実は存在している。事故に遭われた方は突然の事なので、動揺してまともな判断が出来なかったという事が多々ある。そのため修理が滞ったり、不利になってしまう事も...

自動車相手の事故対応情報は数有れど、自転車の事故に対する情報はあんまり無いんじゃないかなー。
というわけで、自転車の絡む事故について、知っていて欲しい事をつらつらと挙げてみる。あくまでも自転車屋目線の話なので、保険側の対応や過失相殺の割合、対・車の場合の補償等は、他の詳しい所にお任せするとして。

・車との事故の場合は、割とスムーズに進む事が多い

自動車との事故の場合、自動車側の保険を適用する事が殆ど。保険会社との交渉になるので、当事者同士が揉めている様子はあまり見た事が無い。大体、2週間〜1ヶ月ぐらいで完了する事が多い。(修理の際は、パーツ手配の都合でもっとかかる場合もある)但し、保険会社の対応如何によっては、長引く事もある。

・示談で済まそうと言われたら...

しかし、保険料の都合や急いでいる等の理由で、示談で済ます場合も実は結構見受けられる。安価な自転車が相手だと、そういった対応で済むと思っている人が少なからず居るが、安直に処理せず、交通事故は事故としてきちんと処理すべき事。正直、修理費の値踏みをする人もいらっしゃるので、本来受けるべき補償が、受けられずスルーされる場合もあるって事を念頭に置いて頂きたい。

・哀しき「ドナドナ」、してもらえるだけマシ?!

さて、イザ事故にあって破損した車はどうするか?車だったら保険会社なりJAFなり、様々なロードサービスがあって(俗に「ドナドナ」と呼ばれる)直ぐに修理工場に持ち込む事が可能。でも自転車には、そういったサービスは購入店舗によって僅かにあるぐらいで、大抵は持ち主が処理する事になる。相手が気を利かせて運んでくれる事もあるけど、怪我をした身体で、まともに転がせない自転車を引きずってくるお客様もいらっしゃるのは、とても心苦しく思う。自転車は時間が経っても酷くはならない。まず、怪我がある場合は先に病院へ行く事をお勧めする。

たまに「事故で動かせないから今すぐ来て!」という悲痛な電話を頂くけど、出張や引取をやっていない店の場合、店頭のお客様に迷惑をかけてしまうので、そう簡単に店を空けられない事はご理解頂きたい。遠出する時には、万が一の輸送手段を考えておいて損はないと思う。

それじゃすぐに動かせない場合、自転車はどうするか?コンビニの駐車場等、とりあえず事情を話して置かせて貰えそうな場所は無いだろうか?勿論、当事者ではない人にご迷惑をおかけする事になるけど、まず怪我を悪化させない事を考えて頂きたい。移動の際に、破損状態が変わってしまう可能性アリなので、その前に写真を撮っておくことをお勧めする。

・安直な自己判断は危険!!

よくいらっしゃるのが「車輪は幾らしますか?」等、見た目で自己判断して修理費を見積もる方や、事故という事を言わずに修理だけを進めようとする方。損傷状態や話から、交通事故らしいと思ったら、その旨お声がけするが、損傷が軽い場合、事故と分からずそのまま修理を進めてしまう事もあるし、店によっては言われるがままに修理や見積もりをやってしまうかもしれない。

例えば、車にぶつかって前輪がぐにゃっと曲がった状態の自転車。一見、前輪だけ交換すれば元に戻ってしまいそうに思うけど、実はフロントフォークが僅かに曲がっていたり、ブレーキが損傷している事も多い。転倒の状況によっては、ペダルやグリップの破損、クランクの曲がり、さらにはフレームの損傷(大きな傷も損傷と見なされる場合有り)も考えられる。もし、うっかり自己判断して前輪だけ交換しても、まともに乗れる状態ではないのはご理解頂けるかと思う。

安直に自己判断せず、お店に持ち込んで交通事故という旨をお伝え頂きたい。









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安い安い安い!はイイ事?(続フロントフォーク) [自転車屋雑記帳]

前々回記事のフロントフォークについて、補足やら雑感やらをつらつらと書いてみる。

一般車の大半は、フロントフォークが入手困難。よくあるシルバーの補修部品も一応あるにはあるけど、コラム長だけでなく、細かい部分が結構マチマチになっている為、同じインチ数、同じ形状であっても、うまく嵌らないことが多々ある。まして、後付けで色がぴったり合うなんてほぼ不可能と思っていい。

それじゃメーカーに補修部品を手配すればいいって話になるけど、生産が終了した物は、メーカーも補修部品を持っていない場合が殆ど。運良くメーカーの手許に完成車が残っていれば話は別だけど、海外から入って来るのは、完成車状態。汎用性の無い部品に関しては、代用品で何とかするしかない。色さえ妥協すれば、シティ車ならほぼ、なんとか合う物は調達出来る。

でも、どうだろう。例えば赤い自転車にシルバーのフォークって、いかにも後付けって感じでヘンに目立つ。よっぽど妥協できる人じゃなければ「これなら新しいの買っちゃおう」って流れになってしまう。エコとかリサイクルとか声高に言われているのに、直す意志はありつつも使い捨てに追い込まれるって何かヘンじゃないか?

知って欲しいことだからメーカー名出すけど、今や貴重な国内工場を持つブリヂストンサイクルの話。

以前、とある持ち主様から、衝突で曲げてしまったフロントフォークの修理を依頼された。もう20年位前のブリヂストン製だけど、大好きでずっと乗っているから直したいとの事。さすがにもう年数が経っているので、同じ補修部品は無く、代品で合うものになる旨は伝えたが、色は最近の製品には似通った物の無い赤色。別の色だと、相当な違和感が。。

ダメ元で、ブリヂストンの営業担当に相談してみた。直接、店舗に納品に来て下さる方だったので、コレなんですけど。。と現物を見せた所、やってみましょう、との事。

それから10日程後、件のフロントフォークが入荷した。出来映えは、ものの見事に同じ色。勿論同じものがある訳ではなく、僅かな割増料金のみで、製造中の部品から合うものを探して新たに塗装したそうだ。

今や補修部品一つマトモに無い、単なる輸入代理店と化しているメーカーが多数の中、そんな昔の製品の型番や色の記録があって、きちんと再現してくれるのもスゴイし、そんな手間暇かかる厄介な依頼を嫌な顔一つせず請け負ってくれる営業さんも素晴らしい。持ち主様がとても喜んでくれたのは言うまでもない。

この件以来一層、個人的に軽快車でどれがお勧め?と聞かれたら、迷わずブリヂストン製品を勧める事にしている。勿論、ブリヂストン製品にも海外工場生産品は多いし、値段の面ではちょっと高めではある。でも、ちゃんと直して乗り続ける事が出来る製品を生産してるメーカーには、生き残って貰わないと困るから。安い!安い!ばかりでは、本当にイイ物を潰してしまうんだけどなぁ。



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健気なパーツ [自転車屋雑記帳]

本日の患者様:ごくフツーのシティサイクル
症状:勝手に前のブレーキがかかるんです。

こういうとき、まず前のブレーキを見てみる。勝手にブレーキがかかるって事は、何らかの原因でブレーキゴムがリムを摺っている為なんだけど、もっと根本的な原因がある患者様が意外と多い。

フロントフォークが横からみると、くにゃっと後退しているのだ。フロントフォークの先端には前輪の取付け部分があるので、ちょうど車輪ごと後ろに下がったような状態になる。しかし、ブレーキの取付け穴はフォークの付け根にあるので、フォークが後退した分、リムの上側にズレた形になってしまう。ズレたブレーキがタイヤに接触して、勝手にブレーキがかかってしまうというわけ。見た感じ、曲がっているかどうか判りにくくても、ブレーキが上に少しズレているようなら、フロントフォークの付け根部分に小さなクラックが入っている事で判別出来る。

こういう場合、持ち主さんに聞いてみる。「正面衝突した事がありますか?」
大抵、答えはイエス。そうでない場合は、持ち主さん以外の方が乗っていることが多い。

フロントフォークが横に曲がってしまった場合なら、人が乗っていなくても(例えば駐輪場で当て逃げされた)起こりうるトラブル。でも真正面からどーんとぶつかった時に、グイッと後退するのは、上に加重がかかってないと起こらない現象だから。

フロントフォークは自ら曲がる事で、衝撃を受け止めてくれる健気なパーツなのだ!もしこれがとても頑丈で、曲がらないモノだったらどうだろう?乗り主は衝撃をモロに喰らい、前方にぶっ飛ぶだろう。勿論、大怪我する可能性も高い。それ以前に、路面のショックをもろに乗り手に伝えてしまうようなモノでは、疲れる事この上無いと思うけど。

話を患者さんに戻すと、こういう場合、フロントフォークを交換しないと確実には直せない。
正直、乗っても曲がっている事は判らない。修理費が結構高額になる事、元のパーツが入手困難(理由はまた別の機会に)な事もあって、殆どの方は、修理せずそのまま乗り続けることを選択する。

そのまま乗り続けるとどうなるの?と聞かれる事も多々有れど、乗ってみないと正確な事は判らない。
ただ、針金の折れ方を想像して欲しい。傷ついた所に何度もテンションをかけるとそこからボッキリ折れる。一度傷ついたフロントフォークだって、路面の衝撃を拾っているんだから同じような状態だと思われる、って想像すると、とても乗りたくないと思うんだけど。
ある日突然、ボッキリも有り得るって事はお伝えしているが、やっぱりなかなか修理までは至らない。普通に乗れてしまうが故に、使い潰すまで廃車にも しないだろう。

勝手にかかってしまうブレーキは、位置を多少ずらせば、なんとか当たらなくなるぐらいまでにはなった。あとは、持ち主さんが良心的な判断をしてくれることを期待するしか無い。持ち主を守った健気なパーツが、なんとか持ちこたえてくれるといいんだけど...







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